お知らせ

【人事労務ニュース】 今春卒業予定となっている未内定者についても既卒者対象の雇用奨励金の対象になりました

 依然として新卒者の就職環境は厳しい状況が続いており、厚生労働省の就職内定状況調査によれば、平成23年3月に卒業予定となる大卒者の就職内定率は68.8%(前年同期△4.3ポイント 平成22年12月1日現在)という調査開始以来、過去最低の水準となっています。こうした状況を受け、厚生労働省は文部科学省、経済産業省と連携して未内定者の就職支援を更に強化することとしました。

 具体的な支援としては、従来より運用されていた既卒者を採用する事業主向けの3つの奨励金(1.3年以内既卒者[新卒扱い]採用拡大奨励金、2.3年以内既卒者トライアル雇用奨励金、3.既卒者育成支援奨励金)について、今月より今春卒業予定の未内定者についても対象が拡大されることとなりました(※平成22年度限りの緊急措置)。各奨励金の概要については以下のとおりです。

     1.3年以内既卒者[新卒扱い]採用拡大奨励金
       [概 要]3年以内既卒者・今春卒業予定となっている未内定者を正規雇用として雇い入れた場合に支給されま
       す。
       [支給額]正規雇用から6ヶ月後に100万円が支給されます(※雇用保険適用事業所単位で1事業所あたり1回
       のみ)。


     2.3年以内既卒者トライアル雇用奨励金
       [概 要]有期雇用(原則3ヶ月)で雇用し、その後、正規雇用として雇い入れた場合に支給されます。
       [支給額]有期雇用期間(原則3ヶ月)については対象者1人につき月額10万円、正規雇用から3ヶ月後に対象者
       1人につき50万円が支給されます。


     3.既卒者育成支援奨励金
       [概 要]成長分野等の中小企業事業主が、有期雇用(原則6ヶ月)として雇い入れ、育成計画に基づく座学等に
       より育成を行い、その後、正規雇用として雇い入れた場合に支給されます。
       [支給額]有期雇用期間(原則6ヶ月間)については1人につき月額10万円(最大60万円)、座学等に要した経費
       については対象者1人につき月額上限5万円(最大15万円)、正規雇用から3ヶ月後に対象者1人につき50万円
       が支給されます。

 

 現在、2012年入社の新卒採用活動が始まっていますが、この4月に向けて人材を採用する際には、このような奨励金を活用できないか検討したいものです。なお、各奨励金はハローワークの紹介を通じて雇い入れた場合のみ支給対象となるため、企業としてはあらかじめハローワークに求人を出しておく必要があります。

■参考リンク
厚生労働省「新規学校卒業予定者の厳しい就職環境を踏まえた就職支援の強化〜文部科学省・経済産業省と連携し、未内定者の就職支援を強化します〜」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000010vg9.html


 

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。