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【人事労務ニュース】 4年連続で100万件を超えている労基署等への労働相談件数

 先日、厚生労働省より「平成23年度個別労働紛争解決制度施行状況」の集計結果が発表されました。そもそも個別労働紛争解決制度とは、企業組織の再編や人事労務管理の個別化等に伴い、労働関係に関する事項について個々の労働者と事業主との間の紛争が増加したことから、その紛争について実情に即した迅速かつ適正な解決を図るためにできた制度です。具体的には、都道府県労働局長の助言・指導制度、紛争調整委員会のあっせん制度等があります。

 今回の厚生労働省の発表結果をみると、平成23年度の総合労働相談件数は1,109,454件と前年度比で1.8%減少となりましたが、4年連続で100万件を超え高止まりの状況が続いています。また、労働基準法上の違反を伴わない解雇、労働条件の引下げ等のいわゆる民事上の個別紛争に関するものが256,343件となっており、こちらは制度施行以来、過去最高を記録しました。

 最近3ヶ年度の主な個別紛争の動向をみると下図のとおりとなります。前年度と比べ「解雇」に関する相談は減少したものの、「いじめ・嫌がらせ」は前年度比16.6%増と大幅に増加しています。この「いじめ・嫌がらせ」については、近年、職場で問題視されているパワーハラスメントにも関係してくることから、管理職向けの研修を実施したり社内に相談窓口を置くなどして、未然に問題を防ぐ体制づくりが求められています。

■参考リンク
厚生労働省「平成23年度個別労働紛争解決制度施行状況」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002bko3.html

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。