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【医療福祉ニュース】 スプリンクラー設置義務化、自己負担なら約2割が廃業か

 病院・診療所のスプリンクラー設置の義務化については、総務省消防庁の有床診療所・病院火災対策検討部会等において検討が進められています。

 これについて、日本医師会は、今年4月、200床未満の病院を対象に、3000?未満の病院建物のスプリンクラー設置状況と、義務化された場合の対応についての調査を行いました。(回答総数1084件、うち、スプリンクラー設置済の病院等を除いた有効回答は990件)

 スプリンクラーの設置が義務付けられた場合の対応については以下の通りです。

1.補助金の範囲内で設置できる場合

(1)「対象となる建物全てに設置する」831(85.8%)
(2)「ある建物には設置するが、別の建物は設置が困難なため病棟を閉鎖せざるを得ない」73(7.5%)
(3)「設置が困難なため、病院の廃止(または有床・無床診療所への移行)を検討する」65(6.7%)


2.補助金の範囲内で設置できず、自己負担が発生する場合

(1)「対象となる建物全てに設置する」607(63.2%)
(2)「ある建物には設置するが、別の建物は設置が困難なため病棟を閉鎖せざるを得ない」170(17.7%)
(3)「設置が困難なため、病院の廃止(または有床・無床診療所への移行)を検討する」184(19.1%)


  上記の結果によると、閉鎖・縮小・廃止等を伴う(2)もしくは(3)を回答した病院等は、1.の補助金で設置の場合は14.2%、2.の自己負担発生では36.8%となっています。

 2.において(2)または(3)を回答した理由については、「経済的理由」が50.8%と過半数を占め、次いで「患者の異動が困難等、工事中の業務休止が不可能」が28.3%となっています。


  同調査の結果の詳細は、以下のサイトでご覧いただけます。

参考:
日本医師会「病院におけるスプリンクラー設置に関する調査結果について(平成26年4月実施)」