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【医療福祉ニュース】 「日本の医療に関する意識調査」日本医師会

 日本医師会は1月28日の定例記者会見で、「第5回 日本の医療に関する意識調査」の結果を公表しました。

 この調査は、医療に関する国民の意識やニーズを把握するために昨年8月に20歳以上の国民を対象に実施され、個別面接聴取法にて1,122、WEBモニター調査で5,667の有効回答を得ています。


 結果の概要は以下の通りです。

(1)  国民の医療満足度は高水準で、医療全般に対する満足度(69.5%)も上昇傾向。「個々の患者の性格や立場、希望等に応じた医療が行われている」と思う人の割合も66.8%と増加し、「医師が心のケアまで行っている」と思う人の割合も41.4%でした。医療機関が安全と思う人の割合は84.0%で、8割を維持しています。

(2)  国民が考える最重点課題は、「長期入院できる施設の整備」で56.4%、次いで「夜間や休日の診療や救急医療体制の整備」49.6%となっています。
また、地域医療に関する不安は地方部で高く、都市部との地域格差が見られました。

(3)  「医師の説明」は「待ち時間」よりも満足度に強く影響している他、医療機関の安全性に対する評価が医療全般の満足度に強く影響しています。比較的重い病気の際の治療方針に関する自己決定意識は77.5%と高く、70歳以上の高齢者においても61.0%が、説明を聞いた上での同意や相談しながら自分が決めるとの意識でした。

(4)  72.0%が「所得に関係なく平等な医療」を要望し、半数以上が「費用負担が増えても医療水準を維持すること」を希望しました。

(5)  医療機関の受診の際に「最初にかかりつけ医など決まった医師を受診する」ことを望む人は全体の7割。かかりつけ医を持つ人は53.7%で、健康状態が良いと回答している人も48.8%がかかりつけ医をもっている結果となりました。

(6)  かかりつけ医へ要望は、「専門医への紹介」93.3%、「幅広く診ること」82.0%、「予防」79.0%、「健診・検診」76.6%など、健康管理を含めて多くの期待があります。在宅医療(往診や訪問診療)への要望は59.8%で、2006年の第2階調査よりも16ポイント上昇しました。75歳以上でかかりつけ医に在宅医療を望む人は7割、最後の看取りは6割となっています。

(7)  介護が必要になった際、70.7%の人が自宅や居宅型施設での介護を希望しました。自宅を除く場合でも、介護サービスは家族主体ではなく、外部を望む人が4割強を占めます。



  同調査結果の詳細は、以下のサイトでご覧いただけます。

日本医師会「日医総研報告書「第5回医療に関する意識調査」について【プレスリリース】」