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【労働経済ニュース】 「名ばかり専務」パワハラ自殺で労災認定

神奈川県の物流業の元専務で、2011年6月に自殺した男性(当時54)について、労働基準監督署が、パワハラや過労によるうつ病が原因として労災認定したことが9月5日に分かりました。

 男性は2009年に専務になりましたが、実態は社長の指示に従って事務作業を行うなど「名ばかり専務」だったといいます。2011年5月に不正経理問題があり、社長からメールで罵られたほか、同年6月になって自殺を図ったことを社長に伝えた際には、包丁を突きつけられ「死ね」などと言われたそうです。男性はその3日後に自殺しました。

 男性の手帳からは、自殺前の6か月間に、月100時間を超える残業が3回あったことが分かっています。会社駐車場の車の中で仮眠を取る状況が月2回ほど続いていました。

 労働基準監督書は、2011年5月下旬にうつ病を発症したと認定しました。専務の肩書があっても、社長の指揮命令で作業する場合は労働者であると認められたことになります。