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【人事労務ニュース】 増加傾向にある平成26年3月卒業予定大学生等を採用する中堅・中小企業数

 先日、来春卒業予定の大学生などに対する中堅・中小企業の求人見込みについての調査の結果が厚生労働省から発表されました。この調査は、ハローワークが新規学卒者向けの求人提出を要請した事業所などに対して行ったもので、平成25年6月1日から7月31日までの間に調査が行われました。来春の採用予定が分かる内容となっていますので、その調査結果についてとり上げておきましょう。

1.採用予定の全体動向
 この調査は29,697事業所に対して行われており、このうち「来春卒業予定の大学生採用予定がある」と回答した事業所は10,562事業所となっており、全体の35.6%を占め、前年度(26.2%)より9.4%増加しています(表1参照)。また、この採用予定があると回答した事業所のうち、昨年度より多いと回答した事業所は4,741事業所となっており、全体の45.0%を占め、前年度(40.5%)より4.5%増加しています(表2参照)。

2.従業員規模別の動向 
 次に、昨年度と比較した従業員規模別の採用予定(n=採用予定あり事業所)をみてみると下表(表3〜7)のとおりとなります。比較的従業員規模の小さい事業所について、「前年度より多い」と回答した事業所の割合が高くなっていることが読み取れます。

3.主な産業分類別の動向 
 「建設業」、「製造業」、「卸売業、小売業」、「医療、福祉」の5業種について、昨年度と比較した採用予定(n=採用予定あり事業所)をみてみると下表(表8〜11)となります。これらの業種について、「前年度より多い」回答した事業所の割合が高くなっています。

 調査結果をみる限り、積極的に中堅・中小企業が採用に向けて活動していることがうかがえますが、新卒者の採用に関しては就職活動の早期化が問題となる中、一般社団法人日本経済団体連合会は採用選考に関する指針を2013年9月13日に改定しました。その中で選考活動の開始時期を卒業・修了年度の8月1日以降としています。大企業よりも若干、遅い時期に採用活動を本格化させる中堅・中小企業にとっては、この指針の改定は大きな影響を与えることが予想されます。

■参考リンク
厚生労働省「平成26年3月卒業予定大学生等への中堅・中小企業の求人見込み」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000022336.html

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。