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【人事労務ニュース】 ハローワークで求人票と実際の労働条件が異なるケースへの対策を強化

 求職者がハローワークでの求人票をもとに応募を行い、実際に就職してみると求人票に記載された内容と実際の労働条件が異なるといったトラブルが増加しています。そのため、厚生労働省ではこの対策を強化するために「ハローワーク求人ホットライン」を先月下旬に設置しました。そこで今回はこの内容についてとり上げましょう。

1.求人票の記載内容に関する求職者からの申出・苦情等件数
 全国のハローワークに求職者から寄せられた求人票の記載内容に関する申出・苦情等件数を見ると、7,783件(平成24 年度)となっています。その申出の内訳は以下の通りとなっており、賃金に関することが全体の4分の1を占めています。 

・ 賃金に関すること           2,031件
・ 就業時間に関すること        1,405件
・ 選考方法・応募書類に関すること 1,030件
・ 職種・仕事の内容に関すること    841件
・ 雇用形態に関すること         729件
・ 休日に関すること            642件
・ 社会保険・労働保険に関すること  605件

2.平成26年3月24日より開設された「ハローワーク求人ホットライン」
 上記の状況を受けて、厚生労働省ではこうしたトラブルに関する申出を全国一元的に受け付ける専用窓口を開設しました。併せて、この開設を案内するリーフレットを公開しており、その中で、以下のようなことがあれば申し出るよう呼びかけています。 

・面接に行ったら、求人票より低い賃金を提示された
・求人票と違う仕事の内容だった
・正社員と聞いて応募したのに、非正規雇用の形態だった
・採用の直前に、求人票にはなかった勤務地を提示された
・始業の30分前に出社させられている
・「あり」となっていた雇用保険、社会保険に加入していない

 その上で厚生労働省は、求職者や就業者からの申出を受けて該当する企業に対して、事実確認と必要な指導などを行うとしています。

 企業としては、求人票が古い内容のままになっていることがありますので、この機会に内容の確認・見直しを行っておきましょう。また、求人票の内容と違うと言われトラブルとならないように、書面を用いるなどして分かりやすく求職者に説明することが求められます。

■参考リンク
厚生労働省「ハローワークでの求人票と実際の労働条件が異なる場合の対策を強化します」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000040696.html

 

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。