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【その他ニュース】 漫画を使ったeラーニングでうつ病発症率が5分の1に―東京大、職場でのうつ病予防の調査

 東京大学大学院医学系研究科の川上憲人教授らの研究チームが、漫画で学べるストレス対処法をインターネットで学習できるeラーニングプログラムを開発し、IT企業の従業員に受講させたところ、うつ病の発症率が5分の1に減少したことを報告しました。
 研究では、IT系企業2社からランダムに選ばれた従業員381人にeラーニングを受講してもらい、12カ月間追跡調査しました。その結果、受講した従業員は、受講しなかった従業員(381人、調査期間後に受講)に比べて1年間のうつ病の発症率が5分の1に減少したことがわかりました。
 eラーニングが職場でのうつ病予防に有効である可能性が、世界で初めて示されたとのことです。川上教授は「親しみやすく、受講しやすいマンガによって、職場でのうつ病予防が、低コストで実現できることがわかった。今後はeラーニングプログラムを改良して、より大規模な研究で効果を検証し、普及に結び付けたい」と話しています。
 この研究結果は、英科学誌「Psychological Medicine」電子版に掲載されました。