【判例ニュース】 路線バス運転手の待機時間は「労働」 福岡地裁判決
北九州市営バスの嘱託運転手が乗務の合間に待機する時間について、労働時間に当たるかどうかが争われた行政訴訟の判決が5月20日、福岡地裁でありました。山口浩司裁判長は「労働から解放されておらず、使用者の監督下にあった」として労働時間と認め、市に対し、2010〜11年分の未払い賃金として運転手14人に計約1240万円を支払うよう命じました。
市側は訴訟で、「折り返し運転で発車するまでの待機時間は運転手の休憩時間」と主張していました。
判決によると、嘱託運転手の給与は時間制で、1路線の終点に到着後、別の路線を運行するまでの待機中は賃金が支払われず、1時間当たり140円の「待機加算」が支給されています。