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【人事労務ニュース】 大学卒業後3年で辞める人は全体の31.0%

 大卒で入社した者について、3年後には3人に1人が離職していると耳にすることがありますが、先日、厚生労働省より若年者雇用関連データが発表されました。そこで、今回はこの内容から詳しくみてみましょう。 

1.高卒・大卒の離職率
 まず全体をみていくと、高校の卒業3年後の離職率は39.2%と前年度(35.7%)より3.5ポイント高くなっており、大学の卒業3年後の離職率については31.0%と前年度(28.8%)より2.2ポイントとこちらも高くなっています(いずれも平成22年3月卒業者)。

2.主な産業別の離職率 
 次に主な産業別にみてみると、業種によって離職率が大きく異なることが分かります。高卒と大卒に分けてその傾向をみていきましょう。 

(1)高卒の離職率
 高卒は「建設業」、「卸売業」、「小売業」、「宿泊業、飲食サービス業」、「医療、福祉」、「サービス業(他に分類されないもの)」で全体平均を上回っており、特に「小売業」は50.0%、「宿泊業、飲食サービス業」は66.6%、「医療、福祉」は45.3%という高い離職率となっています。


(2)大卒の離職率
 大卒で全体平均を上回っている業種としては「小売業」、「宿泊業、飲食サービス業」、「医療、福祉」「サービス業(他に分類されないもの)」があり、「サービス業(他に分類されないもの)」は36.5%、「小売業」「医療、福祉」はともに37.7%、「宿泊業、飲食サービス業」については51.0%という高い離職率となっています。

 これらの結果から「小売業」、「宿泊業、飲食サービス業」、「医療、福祉」「サービス業(他に分類されないもの)」といった広い意味でのサービス業については離職率が高い状況にあります。このような職場では慢性的な人材不足であることから、新卒者が定着するよう職場環境を改善したり、教育制度を充実させ育成していくことが求められます。

■参考リンク
厚生労働省「若年者雇用関連データ」
http://www.mhlw.go.jp/topics/2010/01/tp0127-2/12.html

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。