就業規則の見直しをお考えの皆様に、
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昨今の厳しい経営環境において、従業員とのトラブルの件数は増え続けています。
その一方で、経営者からは、「うちみたいな小さな会社には関係ないでしょう?」という声も聞かれます。
しかし、残念ながら、現実はそうではありません。
実際に私たちは、労使トラブルに悩まされる経営者の悲鳴をたびたび目の当たりにしてきました。

私どもの経験から言えることは、小規模の事業所においても、信頼関係で結ばれていたはずの従業員が労働基準監督署に駆け込み、トラブルとなるケースは決して珍しいことではないということです。
経営者は、企業の生き残りをかけた戦いとは別に、従業員とも戦わなければならないのです。
こんなに悲しいことはありません。
労使トラブル・就業規則の専門家として活動する私どもでは、従業員とのトラブルに悩み、悲しむ経営者の姿をこれ以上見ていられません。そこで、皆様が“会社を守り、従業員を守る”ために必要だと思われるポイントを、「解雇」「労働条件」「残業代未払い」のトラブル事例を取り上げながらご紹介する小冊子にまとめました。
この小冊子が現状の就業規則のあり方を見つめ直すきっかけとなれば幸いです。
■解雇問題
問題社員を解雇したいのだが……
1 急成長のA社のケース
A社は電子部品を製造販売する創業5年の会社です。
創業のコンセプトは、「他社が思いもよらない発想を現実にしよう」というもので、発想と行動の両軸が、A社の存在意義であるとの自覚がありました。
いわゆる「ニッチ」企業というわけですが、A社の提案する企画は見事に的を射ていたため、初年度からある程度の注文があったそうです。
年度を重ねるごとに売上を伸ばし、売上増とともに従業員の数が増えていったのは当然の流れと言えるでしょう。
従業員は12名、就業規則はありませんでした。
「従業員が10名以上の事業所は就業規則を作成し、労働基準監督署に届け出る義務」があるということを、A社長はもちろん知ってはいました。
しかし、従業員数が10名を超えたのがつい最近のことであり、また、大きな契約が取れるかどうかの大事な時期でもあったため、ついつい就業規則の作成を後回しにしたといいます。
K君(32歳)を含めて5名の中途採用を決断したのも、会社にとって今が大事な時期だとの自覚が、A社長にはあったからです。
ところが、K君の採用について、A社長は今では後悔しきりだといいます。 というのも、面接時にA社長がK君から受けた「営業の即戦力」「真面目な好青年」という印象が、実は上辺だけのものに過ぎなかったことが、徐々に分かってきたからです。
2「営業の即戦力」のはずだったのに……
入社後半年が過ぎましたが、K君の営業成績は一向に伸びません。伸びないどころか、いまだに新規契約はゼロというのが実情だそうです。
K君に目を掛けていたわけですから、A社長としては心配にもなります。機会を見つけて、何度もK君に事情を訊ねもしました。
しかし、K君はそのたびに「一生懸命やっています」「もう少しで契約が取れそうなところがあります」と懸命に訴えかけるのが常だったといいます。
A社長もK君の熱意を信じ、もう少し様子を見てみるか、という態度だったようです。
そんな折、同期の間でK君が問題になっているという話がA社長の耳に入ってきました。
「サラリーマンほど気楽な商売はない。成績を上げなくても毎月決まった額の給料がもらえる」と、K君が同僚相手に盛んに吹聴しているというのです。
さらに、真面目に営業に回っている同期に対して「馬鹿らしい、やるだけ損」などと、俺を見習えと言わんばかりの発言もあったそうです。A社長は激怒しました。即座にK君を呼びつけて真偽を確かめたといいます。
「社内の噂は本当か? 君には期待もしていたし、目を掛けてきたつもりだったのに……。売上は上がらない、いや、そもそも上げる気がない。そればかりか社内のやる気まで削いでいる。そんな奴はうちにはいらない! クビだっ!」
ここに至ってK君は、ついに開き直ったそうです。
「根拠のない噂で中傷するのは止めて欲しい。もし、そんな一方的な理由で解雇するというなら、会社を訴えます」と一歩も引かない構えです。
果たして、A社長はK君をすんなり解雇できるのでしょうか?
続きは、小冊子「なぜ、『会社を守る就業規則』が必要なのか?」をご覧下さい。
■労働条件の引き下げ
それでもボーナス支給は必要?
1 業績不振に陥ったB社のケース
B社は文房具や事務用品の販売・卸をしている会社です。
創業40年と歴史もあるだけに、地域では老舗で通っており、85名の従業員を抱えています。
堅実な経営と定評があったB社ですが、流通システムの変化から取り残されてしまったこともあり、最近は売上もかなり落ち込んでいるそうです。
そこでやむを得ず、B社長は今年のボーナスは出せない、と全社員に通告したといいます。
B社創業以来、初めてのことです。
今年も当たり前に出ると思っていた従業員は納得がいきません。ボーナスを当てにして、大きな買い物をしていたYさんなどは大変です。
2 就業規則にある「賞与」の規定
ボーナスが支給されないと知ったYさんが取った行動は、まず自社の就業規則を確認することでした。
というのも、B社の場合、かなりしっかりとした就業規則があることをYさんは知っていて、そこにはボーナス(賞与)に関する規定も記載されていたはずだと、何となく記憶していたからです。
Yさんの記憶の通り、B社の就業規則には、賞与に関する定めがありました。
「賞与は、原則として支給日に在籍する従業員に対して、7月15日及び12月15日に支給する」
Yさんは、就業規則のこの規定を盾に、「ボーナスは絶対に支給してもらう。業績が悪いのは経営者の責任だ」と言っています。
B社長はボーナスを支払う側であると同時に経営者ですから、「今、ボーナスを払ったら経営の屋台骨まで揺らいでしまい、倒産の危険さえある。倒産してしまったら、ボーナスどころか給料だって払えなくなる」と考えています。
しかも、そもそもボーナスは、給料とは違いますから、支給するかどうかは会社の任意のはずです。
それにもかかわらず、B社長は社員に対してボーナスを支給しなければならないのでしょうか?
続きは、小冊子「なぜ、『会社を守る就業規則』が必要なのか?」をご覧下さい。
■残業代の未払い
管理職=管理監督者?
1 名ばかり管理職でトラブルになったC社のケース
さて、次は近年大きな問題となっている「残業代未払い」にまつわる事例を見ていきたいと思います。この事例は、いわゆる「名ばかり管理職」の問題とも絡んでいるので、注意を要します。
C社はソフトウェアの開発を行っている従業員20名を擁する会社です。この会社規模であれば就業規則の作成・届出の義務があることをC社長は知っていまし、かなり体裁を整えた就業規則を備えていました。
C社では、チーフシステムエンジニアの下に、5~8名のエンジニアが部下として配置され、チームを組んで仕事を進めるのが一般的です。
チーフの役職は、社内では「課長」として位置付けられているそうです。いわゆる「管理職」ということになります。
それぞれの課長は数名の部下を抱え、各プロジェクトの進捗やクライアントとの折衝まで統率しているといいますから、その役職は当然とも思えますし、待遇としても、「役職手当」が支給されているそうです。
2 システムエンジニアという仕事の特殊性
ただ問題は、「管理職」の労働時間だったといいます。
システム開発という仕事は、顧客が求めるスケジュールが絶対的であるそうです。
というのも、システムというのは、ある意味で顧客の仕事全体を動かすものですから、システム納入が遅れると、顧客の仕事がまったく動かなくなってしまう恐れがあるからです。
ですから、課長たるチーフエンジニアの責任は重大で、納期に間に合わせるために深夜にまで及ぶ残業は当たり前、期日間際になってバグ(プログラム製造上の誤り・欠陥)が発見されたとなると、徹夜続きも珍しくないそうです。
C社長自身もエンジニア出身ということですから、このような勤務形態については熟知していました。だからこそ、チーフには「管理職」の役職を付与し、「役職手当」を支払うことで、残業代を抑えていたのだといいます。
C社長がそのような処置を取ったのは、労働基準法第41条の存在を経営者仲間から聞き知っていたからだそうです。つまり、労基法が定める労働時間や時間外、休日出勤などの割増賃金について、「管理監督者」はその適用を受けないという規定です。
この法律を根拠に、C社長は「管理職」に対して残業代を支給しないことと定め、就業規則にもその旨を記載しているそうです。
しかし、最近になって課長職に就いている社員達が結託して、会社への訴えを起こしています。それは、「管理職だからといって残業代が支払われないのはおかしい」というもので、未払いとなっている残業代を請求される事態になっているそうです。
果たして、C社長は残業代を支払わなければならないのでしょうか?
続きは、小冊子「なぜ、『会社を守る就業規則』が必要なのか?」をご覧下さい。



























